MIRAI Office in Sweden

スウェーデンの技術、生活トレンド。新しい記事はswelogで書いています

イノベーションについてスウェーデンから学べること

スウェーデン?

「スウェーデンってIKEAとかH&Mとか? おしゃれなデザイン? あっ、イブラヒモビッチ!」。本国では「スラタン」と名前で呼ばれている一流サッカー選手の言いにくい苗字を覚えている人は結構いても、残念ながら日本では『スウェーデン=イノベーション』といったイメージは一般には浸透していないようだ。少し前までは高齢化社会・高福祉の国として馴染みが深かった。
 
今、ディスラプティブなイノベーションと言えばシリコンバレー。少し視野を広げてもSlushで有名なフィンランドや、最近フィンテックで沸くロンドンやニューヨークだろうか?

イノベーションの世界ランキング

近年ではSkypeやSpotifyといったスタートアップ企業や、遡ればペースメーカーやシートベルト、ブルートゥース等の世界中で身近なイノベーションを起こしてきたスウェーデンは、欧州委員会が毎年発表している「イノベーションの成績表」Innovation Union Scoreboardでもここ数年、加盟国中1位のスコアをキープしている(2015年(英語版)2014年(日本語版))。

Innovation Union Scorecard 2015
 
調査では比較のためスイス等の欧州のEU非加盟国や米国、韓国、日本等のスコアも出しているが、スウェーデンは2015年のグローバル比較でもトップのスイス、韓国、米国に次ぐスコアとなっている。

スウェーデンから学べることは? 

世界の人口のわずか0.13%を占めるにすぎないスウェーデンがインパクトの強いイノベーションを起こし続ける理由としてスウェーデン国の公式ホームページでは「国に息づく起業家精神、学術・公共機関とビジネスの間の密なコラボレーション」を挙げている。
 
国家レベルでイノベーション促進のための相互ネットワークを推進していく北欧のイノベーションシステムは確立されており、スウェーデンの無料の高度教育制度や、組織に属しながらも自由に起業できる環境も他国と比べれば特徴的だろう。

ストックホルム、 スコーネ 、コペンハーゲン

教育制度などの大きな国の枠組の変更は難しくても、日本にいては出会えないスウェーデンのスタートアップのニュースやアイディアに何かヒントがあるかもしれない。
このブログではICTやテレコム、ライフサイエンスといった分野で元気のいいスタートアップを創出し続けるスウェーデンの南端・スコーネ地方を中心に、ストックホルムや隣国デンマークの状況についても紹介していきたい。
 
 

© Hiromi Blomberg 2020

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