MIRAI Office in Sweden

スウェーデンの技術、生活トレンド。新しい記事はswelogで書いています

H&M、ショップ袋有料化のインパクト

f:id:hiromi_blomberg:20180807033524j:plain

うちにも結構あったショップ袋

前年比51%削減

今年の夏ソックスを買おうと久しぶりにH&Mに行った。レジでお金を払おうとすると「袋を買いますか?」と聞かれて、意味がよくわからないまま「結構です」と言っていた。自分のカバンの中に生身の(?)靴下を入れながら「そうか、こういう企業ががこういうことをしてくるのか!」と、少しニコニコしながら新鮮な気持ちで店を後にした。

スウェーデンを代表する衣料小売店であるH&M、KappAhl、Lindexは今年の6月から有料化によるショップ袋の消費削減を目標としたOne Bag Habitキャンペーンを共同で始めた。キャンペーンの効果は絶大で12月14日にH&Mから発表されたプレスリリースによると、スタートからの6ヶ月間でショップ袋の消費は前年に比べて51%減ったそうだ。

H&M、KappAhl、Lindexといえばどれも手頃な価格帯の衣料をスウェーデンの全国津々浦々まで提供してる大手衣料品チェーン。この3社が一斉にショップ袋を有料にしたことを、消費者側もほぼポジティブに受け取ったようだ。

One Bag Habit

3社がイニシアティブをとって始まったOne Bag Habitも現時点では更に16の小売企業が参加する規模になっている。メンバー企業は①持続可能で再利用可能な材質でできた袋を提供すること、また②ショップ袋の売上からの利益は、持続可能な社会の実現をすすめる団体などに寄付もしくは投資すること、を義務付けられている。H&Mのこの半年のスウェーデンの店舗からのショップ袋売上は約350万スウェーデン・クローナ(日本円で約4750万円)を全額をWaterAidに寄付している。

スウェーデンではスーパーのレジ袋は早くから有料で、マイバックの使用率や一度使ったレジ袋の再使用率は高い。そんな国でも食料品以外の買い物では袋に入れてもらうことが当たり前だったが「袋入りますか? 有料ですけど?」と聞かれ、衣料品店でもとくに袋はいらないことに気がつくと、消費者の行動も変わり始める。

「袋入りません」を日本の衣料小売店でも?

日本のコンビニで買い物する時は、敏捷な販売員の人がレジ袋を手に取る前にすばやく「袋入りません」とやっと絶妙のタイミングで言えるようになった私だが、今回の日本へ一時帰国時にはユニクロや無印良品でも積極的にお願いしてみた。一日買い物をして宿に戻った後に手元に残る大量の包装材やレジ袋を捨てる罪悪感から解放されるのと、買ったものをすぐに生で(?)自分のカバンにいれるのはちょっとパーソナルな感じで、買ったとたんに購入したものがなんだか愛おしくなる。

これからちょうど買い物の機会が増える年末・年始。皆さまもぜひ「袋入りません」を試されてください。袋の消費が減るのはもちろんのこと、レジ係の人にちょうどいいタイミングで言わなくてはならないので周辺環境把握力、敏捷力が鍛えられること確実です!?   よいお年を!

*レジ袋の環境への影響は生産に使用される化石燃料の消費量の問題以上に、ゴミとして自然環境に撒き散らされ自然分解しないことなどによる悪影響が指摘されている。(参考リンク・アースポリシー研究所「米国で広がるレジ袋の禁止」

*衣料小売店でのショップ袋の値段は各社異なるが、おおむねスーパーで買うレジ袋と同等の2クローナ前後である(30円弱)。

*今回のOne Bag Habitの背景には、2015年の欧州委員会のEU内でのプラスチックの使用を削減する規制目標がある。スウェーデンでは2017年6月からショップ袋の環境への影響を消費者に伝える義務が小売業に課せられた。また2025年までに現在の一人あたり年間200枚使用から40枚に削減することを目標としている。

 

 

© MIRAI Office AB 2015 - 2019

MIRAI Officeブログトップに戻る